今日は、ヨガスクールの選び方についてしっかりとお伝えしていきたいと思います。
ヨガスクールとは、今回はヨガ講師になるためのテクニックを伝えている学校や個人・団体について解説していきます。
ヨガスクールは近年のヨガブームや、コロナ禍での生活様式の変化、特に手に職をつけたい方が多くなってきたこともあり、その種類や数が増えてきています。
私がヨガ講師になった20年前には、ヨガスクールは日本全国に5校くらいしかなかった気がします。
特に今はオンラインで指導する個人の先生も増えてきているので、自宅でも学べるという便利な面がある一方で、数が多くてどの学校や先生が良いのか、選ぶのが大変という方も多いと思います。
ヨガスクールを選択する上では、オーソドックスですが5W1Hを明確にしてチョイスすることが重要だと思います。
では、順を追ってご案内していきましょう。
1.Why 目的を明確に
ヨガスクール選びでまず最も大切なことはヨガスクールに通う目的を明確にするということです。
何事もそうですが、目的が曖昧なままでは効果も曖昧になってしまいます。
まずは自分は何のためにヨガを学ぼうとするのか、講師になりたいのか、お金を稼ぎたいのか。。。などを明確にしましょう。
目的によってスクールの選び方も大きく変わってきます。
それでは、いくつかの典型的なヨガスクールに通う目的をご紹介します。
(1)自分磨きが目的
これは自分自身はヨガを教える気がない、単にヨガに関する知識を深めたい、色々なポーズができるようになりたい!という一種、趣味的な欲望を満たすためにヨガスクールに通いたいというものです。
このケースでは正直、色々体験会などに参加してフィーリングで学校をチョイスすると良いと思います。
理屈なしで好き嫌いで選ぶと良いと思います。
先生との相性とか、スタジオのデザインテイストなど洋服選びのように自身の感覚を信じて、居心地や気持ちの良さを最優先することをお勧めします。
恋人選びと同じような感じで、これには良いも悪いもありません。
運命とか出会いとか、人それぞれなので自分を信じて気楽に選択することをお勧めします。
(2)健康やダイエットが目的
自分や生徒さんを健康にしたい、ダイエットさせてあげたいなど、身体的な癒しや治療的なことを目的とする場合。
腰痛改善や肩コリ解消などもそうだと思いますが、この場合は科学的なエビデンスに重きをおいている学校を選択することが重要です。
どこの学校も「解剖学に基づいた身体に健康的なヨガを教えます」的なコピーで集客しているので、どこが科学的に正しく、どこが間違っているかはわからないケースが実際は多いですね。
ここの見極めは難しいですが、簡単な例としてはみなさんが病院を選ぶ際にどのように選ぶかに似ていますので、それを参考に考えると良いかもしれません。
ハタヨガは身体を使って肉体を調整する一種のエクササイズです。
わかりやすく言えばエクササイズやトレーニングですので、どれだけ最先端の医学に基づいているかが重要なファクターだと思います。
病院であれば、MRIとかCTスキャン、内視鏡などが揃っている病院の方が安心ですよね。
とても簡単に言えば、スクールがどれだけ現代的、科学的、デジタル的かということです。
レントゲン技術で止まっている内科などは少し怖いですよね。
やはり身体的なものなので昨今のコロナワクチンもそうですが、今までにない新しい技術を活用したものの方が身体には負担がなくて良いです。
病院を見学して通院するのと同じように、ヨガスクールも見学して、雰囲気などを自分で察していただくのが良いと思います。
ご自分で見たり、話を聞いたりして、新しさを感じられるかどうかを判断基準にされると良いと思います。
ひとつ気をつけていただきたいのが、解剖学というものです。
解剖学というと医学的、科学的な感じがしますが、実はとても古い科学です。
解剖学は全てを細かく部分で切って研究する学問です。
最先端の科学では全体的に繋がりを重視するスタイルが中心になってきています。
なぜなら人間の体は解剖学が提唱する「部品が組み立てられたロボット」というものではなくて、1つの物質が分けられたもの、つまり「全てが繋がっている1つの物体」だからです。
科学的には分けた方が便利、簡単なので細かく分けて考えますが、現実はそのように簡単ではなく、複雑に組織は繋がり、その繋がりの中で細胞一つ一つが生きています。
健康は部分だけで考えずに、全体の繋がりをも考慮して考える必要があるのですが、この考えはとても複雑なので過去の解剖学では解決できないものです。
囲碁や将棋の世界でもAIの方が強くなっていますが、複雑な繋がりを計算できるからですね。
解剖学は電卓で部分を解析する学問です。現実の肉体は個別に分かれていながらも全体として繋がっているものです。
AIレベルで解析してはじめて、その真理が理解できるものです。
解剖学の中でも解剖学者トーマス・マイヤーズが提唱しているアナトミートレインなど筋膜や細胞レベルでの繋がりを元に身体の健康を理解しようする医学や科学をベースにしているものが最先端です。
部分よりも全体の繋がりを重要視するヨガスクールであれば大丈夫だと思いますが、ヨガにおいて肉体的な健康を学ぶまたは、提供したいと思われている場合は、この辺りの先端性を意識してスクール選びされると良いと思います。
ここにおいて、ヨガ=科学ですので、スクールの話を聞いていて論理的でないなあ。。。と思ったら少し古い、ある意味では不健康に繋がるヨガを教えている可能性があります。
(3)とにかく人に教えることが目的
何はともあれ、ヨガインストラクターになりたい、教えたい、デビューしたい、ということであれば、誰をターゲットにして自分が教えたいのかを考えてみましょう。
もしも、あなたの家族・友達に教える程度、ということであればできるだけお金をかけずに素早く、簡単に学んで直ぐに教え始めることをお勧めします。
通信教育やオンラインヨガスクールなどの動画視聴コースなどで簡単に学んで教え始めることが良いと思います。
ヨガ講師としてデビューするにあたっては、国家試験や公的な資格は必要ないので独学でも大丈夫。
そういう意味では、YouTubeなどで無料で学んで自信を持って教えれば、それはそれでOKだと思います。
ここでの私からのアドバイスとしては、知り合いに教える程度なら気軽に考えて実行することの方が大切だということです。
結構教え始めるまでに身構えてしまって、実力はあるのにいつまでも教え始めない方も多いのが実状。
もったいないなあと思うことが多いので、思い切って教え始め、100点の講師ではなくても60点くらいの実力からスタートしても良いと思います。
いずれにしても教え方が上手くなるには何かしらの経験が必要。
最初は誰でも上手くいかないので安心してデビューしてください。
(4)生活のため、お金も重要な目的
この際だから今の仕事も辞めて、ヨガインストラクターとして生計を立て直したい!ヨガだけで生活していきたい!ヨガを生活の中心に据える方もおられると思います。
つまり、例えば毎月20万円程度の収入をヨガで得ていきたいという場合。
もちろんヨガスクールも無料ではないので経費がかかりますから人生での投資になります。
その分売り上げで回収していかなくてはならないので仕事を変えるというのは大変な決断でもあります。
このようなケースでお勧めなのが、ヨガスタジオへの就職です。
大手のホットヨガスタジオなどでは毎回100人単位で募集しているようですから、このヨガスタジオへの就職がお勧めです。
これらのヨガスタジオ就職のメリットは何と言っても、ヨガの経験、指導経験に関係なく就職することができ、研修中からお給料がもらえるということです。
そして、そのスタジオで指導できるレベルのヨガ指導法を無料で習得できるということがあげられます。
通常だと、研修費は自己投資で持ち出しになりますし、仮にスクールを卒業してもどこかのスタジオに入社したり、直ぐに定期的に一定量の生徒さんを獲得することができません。
ですが、スタジオ就職だと、その2つの心配がなくなります。
そういうわけで私もこのヨガスタジオへの就職を多くの方にお勧めしています。
場合によっては数年、そこで修行をして、あるタイミングでフリーとして独立すれば、自分の生徒さんもある程度ついているのでフリーデビュー後の集客の心配も軽減します。
当初のスクールへの授業料の支払いもないので、資金的な負担もありません。
ヨガスタジオへの就職のデメリットとしては、場合によっては今までの仕事より給与が減る、または自分の好きな流派や好きなやり方で生徒さんを指導できない、自分の自由が減るということがあげられます。
また、一般的にスタジオそれぞれに指導上の癖があったり、アライメントの原則が体にとって不健康なものである点が多く、数年で簡単に抜けない悪癖がこびり付いたり、ホットヨガのケースだと無理な就労条件で身体を壊す、という例も多く聞いております。
この辺はあなたの考え次第、頭の柔軟性に関係することにはなりますが、うまく対応できればまずはヨガスクールに就職するということも生活の上ではアイディアにはなります。
しかしながら、年齢がある程度いってしまうと入社しづらい状況もあるようなので、詳しくは人材募集しているスタジオに問い合わせてみてください。
ヨガのインストラクターは比較的、出入りの激しい業界なので常に募集をしているケースが多いです。
希望のスタジオにダメ元で就職情報を常に尋ねてみると良いでしょう。
(5)スピリチュアルな至福を得ることが目的
ヨガを学ぶ目的が肉体的なものよりも精神的、スピリチュアルな自由や癒しを得るためである場合はスクールの選択が複雑になります。
ある意味、科学的な世界ではないので、自分の感性で選べば良いという部分はあります。
一方で間違った教えや、過去のオウム真理教の事件のように怪しい団体やスクールも残念ながら依然多いのが現状です。
ここでの正しいスクール選びは、まずは社会的な第三者の評判と、信頼できる先生からの紹介が一番大切です。
複数の人から意見や評価を聞いた上で自分の感性で選択されることをお勧めします。
特にインドなどは良いものも悪いものも多くあるので充分に注意してください。
ここまでのところでスクール選びにはまずはWhy、つまりヨガを学ぶ目的を明確にすることが重要であるとお伝えしました。
スクール選びをする際に次に大切なことはWhat、何を学びたいのかを明確にすることです。
学びたい内容が不明確では自分の得たい知識を得ることが困難になるからです。
ここでは、ヨガで学ぶ内容にはどのようなものがあるのか、また内容を得るために注意すべき点に関してお話ししましょう。
2.What 学びたい内容を明らかに
(1)コンテンツ、流派を選択する
実はヨガには色々なジャンルや流派があります。まずはあなたが何を学びたいのかを決める必要があります。
ヨガを大分類で分けると
・ラージャヨガ(瞑想のヨガ)
・バクティヨガ(歌や踊りのヨガ)
・ニャーナヨガ(座学・知識・読書のヨガ)
・カルマヨガ(仕事などの行為のヨガ)
・ハタヨガ (身体を使うエクササイズのヨガ)
の5つに分けられます。
まずはこの中で何を学びたいのかを考えましょう。
多くの方の場合はヨガ=運動だと考えるので、ハタヨガを希望されているのだと思います。
そこで、ここではハタヨガに絞って話を進めましょう。
ハタヨガ (肉体を使うヨガ)にも様々なジャンルのヨガがあります。
・ハタヨガ
・ヴィンヤサ、フロー、パワーヨガ
・ホットヨガ
・陰ヨガ
・骨盤調整ヨガ
・リストラティブヨガ
・マタニティヨガ
・シニアヨガ
・ダイエットヨガ
・ボウスプリングヨガ
などです。
簡単に分ければアクティブ系かリラックス系、伝統的で少し荒々しいヨガか現代的で繊細、健康を意識したヨガかに分けられます。
各スクールによって上記の流派のどれかに特化したものから、全てを網羅している学校まで様々です。
何を選択するかは前段のWhy、つまりヨガを行うあなたの目的によって変わってきますので、ここであらためて目的と内容が合致するかを自分の目でスクール体験会等で確かめることをお勧めします。
ここで一つ、スクールを選ぶ際の注意点がありますのでお伝えします。
それはよくある例として、一般的なヨガの経験が全く無い状態でありながら、自分が助産師でマタニティヨガに興味があるからと3日間で学べるマタニティヨガ講師養成スクールに突然参加されることです。
これだけはお勧めしません。
これは医学部を卒業していないのに、いきなり産婦人科の医師になるようなものです。
注射を打った経験が全く無いのに、助産師にはなれないでしょう。
看護師資格を取得した後に助産師になるわけです。
ヨガの一般的な基礎を学んだ上で、各流派や個別専門クラスの講師養成コースを受講するようにしましょう。
この場合のヨガの基礎の勉強は、目的にもよりますが、場合によっては通信教育レベルでも良いです。
もちろん何事も基礎は大切ですから、しっかりとした正しい内容を、時間をかけて行った方が良いのですが、都合によって時間が無いというような場合でも、少しでも良いので一般的なハタヨガを経験しておいてから専門分野のヨガをやるようにしてください。
(2)わかりやすく教えてくれるスクールを見つける
ヨガはインドの教えです。
インドの文化は複雑さを美徳としています。
インドの先生の話はまずよくわかりません。
何を言いたいのか、わざとわからなく話します。
海外の先生は日本語がわからないので通訳を通じてのクラスになりますが、これもあまり勧めません。
先生が日本語がわからないので、生徒の言葉の癖などを直せないからです。
今活躍しているヨガの先生の多くが海外でヨガ講師養成スクールを卒業しています。
当時は日本にそもそもヨガスクールがなかったからです。
このような先生は、優れた講師ですが、一方でポーズのガイドなどが語尾が強い、長い、の癖だらけで聞いていて耳障りなケースが多いです。
インドなど海外には優れたヨガの講師が多いですが、わかりやすく言えば大学院の教授のようなもの。
ヨガを初めて習う小学生のような生徒であれば、まずはわかりやすい家庭教師のような、塾の教師のような先生から習うことをお勧めします。
10年程度ヨガを極め、ヨガの大学生レベルに至ったなあと思ったら、インドや海外の先生から指導を受けた方が、その内容も理解しやすいと思います。
ヨガの初歩を習うのであれば、まずは小学校の先生のように正しい言葉で、わかりやすく、簡潔に教えてもらえるスクールや講師を見つけましょう。
(3)卒業後に直ぐにクラスを担当できる実践的なスクールを選ぼう
私の経験ですが、全米ヨガアライアンスRYT200時間コースをまずは卒業しました。
卒業すればヨガの講師として直ぐにクラスで教えられるようになると思っていたのですが、実際は何も教えることができませんでした。
いざ教える、ということになるとクラスを担当させられるわけですが、「ヨガ」というクラスは実際にはありません。先ほどもあったように現実には
・ハタヨガ
・ヴィンヤサ、フロー、パワーヨガ
・ホットヨガ
・陰ヨガ
・骨盤調整ヨガ
・リストラティブヨガ
・マタニティヨガ
・シニアヨガ
・ダイエットヨガ
・ボウスプリングヨガ
というようなクラスを受け持つことになります。
先ほどの内容と少し重なりますが、一般的なヨガスクールではハタヨガだけを習得します。
医学の世界で言えば、内科医として卒業します。
したがって、それだけでは眼科、皮膚科、耳鼻科を突然担当することは難しいわけです。
ヨガでもRYT200というコースを卒業しても結局は何のクラスも担当できませんでした。
したがって、私は200時間卒業後に各専門コースを各10万円ぐらいかけて2年程、色々な先生から習得していきました。
多分全てを学ぶのに200万円くらい別途かかったような気がしています。
ですから、可能であれば200時間の中である程度の専門コースも含まれていて、とりあえず卒業したら直ぐにクラスを受け持てるような都合の良い学校が見つかればその方が、時間も経費も節約できます。
多くのヨガスクールは、コースの中にマタニティヨガなどいくつかの専門コースを含んでいると思います。
実際にクラスを受け持つ前には必ず専門コースの養成講座を履行しないと、クラスを自信をもって担当することは難しいと思います。
スクールを選択するときは、将来の専門コースの予算も別途かかることを考えながら、受講料金の高い安いを判断するようにしましょう。
もう一つ卒業後に直ぐにクラスを担当できるかどうかはシークエンス、つまりクラスにおけるポーズの組み立ての演習をどのくらい時間をかけて学べるか、または、そのコツを簡単に教えてもらえるかに関わってきます。
多くの学校ではシークエンスの作り方を教えてくれない、または1回だけ、またはシステムとして教えてくれない、ということが多いです。
ポーズのシークエンス作りは先生の秘密だったりして公開したがらない先生が多いのです。
思い切ってその一番知りたい秘訣や秘密を一般公開し、誰でも簡単にクラスを作れるようになる、というところに力を入れているスクールを是非探し出してください。
ここはスクール選びの重要なチェックポイントです。
3.When ヨガを学ぶスケジュールを決めよう
ヨガスクールを選定する際に意識したいことにスケジュールがあります。
短期間で学びたいのか、長期的にゆっくり学びたいのかです。
スケジュールに関してもスクールによって様々ですので、ここではスケジュールに関してその特徴を解説していきます。
(1)短期コース
短期コースにはゴールデンウィークや夏休みなど、連続した10日間程度で取得するものがあります。
短期に学ぶメリットには次のようなものがあります。
短期コースのメリット
・集中して学ぶので学んだことを忘れずに次回の授業で活かせる
・短期間で学べるので効率的で、直ぐに使える、教えられるようになる
・通学の回数が減る等、無駄が省けて効率的
短期コースのデメリット
・集中力が続かないと理解できない
・短期で学ぶので、体力的についていけない、挫折する
・早く覚えたものは、直ぐに使い出さないと短期間で全て忘れてしまう
卒業後に教えるチャンスがないと、多くの場合、折角の学びを全て忘れて使えないものになってしまう方が多いです。
講師デビュー時には、復習にかなりの時間を要します。
スクール卒業後直ぐに教える機会を得られるようであれば、短期コースがお勧めです。
(2)長期コース
長期コースは6ヶ月から1年程度かけてゆっくりと学ぶコースです。
長期のものも、1日2時間程度で週に2、3日あるものから、月に1、2回でその都度8時間程度の長時間拘束されるものがあります。
どのコースを選ぶかはご自身の生活スタイルとスケジュール、さらには性格によって決めることが良いでしょう。
集中力がある人なら1日の授業時間が長いコースが効率的ですが、ある程度毎日の中で時間的にゆとりがあれば1日あたりの授業時間が短時間で週に2回程度授業があるコースがお勧めです。
長期コースのメリット
・ヨガの言語は慣れないサンスクリット語。解剖学や身体の動かし方など普段使わない用語が多いので暗記するには時間がかかる人が多い。そのような場合は長期の方が余裕を持って覚えることができる
・ヨガ講師養成コースの場合、慣れないものを暗記する量が多い。短時間で暗記することが不慣れな場合は長期で覚えられるので体力的に楽である
・ゆっくり時間をかけて覚えたものは、なかなか忘れない
長期コースのデメリット
・次回の養成クラスまでに期間が開きすぎ復習をしていないと、せっかく覚えたことを全て忘れてしまっていることがある
・実際に卒業するまでに期間がかかるので、持続力がないと、または休み癖がつくと最後まで修了できず挫折することがある
・毎回の通学時間やクラスの予習、復習なども回数ごとにあるので無駄な時間や、労力も増える
あなたの性格次第ですが、コツコツと学ぶタイプ、時間にもゆとりをもちたい、慌てたくない、じっくりタイプという方には長期コースがお勧めです。
(3)ハイブリッド
コロナ禍において新しく登場したコースがこちらのハイブリッドコースです。
つまり、座学のヨガ哲学や、アーサナ理論、解剖学などは自宅での動画視聴で長期に自分のペースで1ヶ月から6ヶ月間程度かけて、予習または復習という形で学習。
同時に3日から1週間程度の集中通学またはZoomオンラインでの対面学習で重要な点を講師から直接学ぶという方式です。
この方法だと、メリハリが効いて学べるので、自分のペースで複雑な理論をゆったり学べる利点と、緊張感をもって身体を動かすアーサナなどのパートを集中的に理解できる利点のそれぞれのメリットをいかせるので、人気となっています。
(4)コース設定の自由度
ヨガ講師の資格を提供する全米アライアンス認定スクールはコロナの影響で一変しました。
コロナ以前はオンラインでの資格取得ができませんでしたが、今はそれが普通になっています。
通学での現地対面の方が稀なくらいです。
また、Zoom等でのオンライン対面授業も全ての時間で必須ではないので、多くのスクールが過去クラスや事前にビデオで撮影した教材の動画視聴を取り入れています。
つまり、生徒側の時間の融通が利くようになっています。
パソコンやスマホさえあれば、自分の空き時間を使って、好きな時に好きな場所でクラスを受講できます。
一方で、通学・オンラインZoomクラスで対面中心でスケジュールが決まっている今まで通りの学校もあります。
動画視聴は時間の自由度が高くて便利ですが、怠けたり、場合によっては途中で挫折することもあるかもしれません。
通学コースは時間が決まっているので予定が変えられず、ちゃんと参加すれば自動的に修了することができますが、一方で、予定が合わないと参加できないという不便さもあります。
参加形態に関しても、ご自身のライフスタイルや性格等を考えながらスクールを選択することが必要となります。
4.Who 誰から学ぶか
ヨガを学ぶ時に重要な要素の一つとして、誰を先生に選ぶかということがあげられます。
仮に同じ内容を同じスクールから学ぶとしても先生のヨガ経験や人生経験、人間性によって指導内容や指導レベルが大きく異なるからです。
ここからは誰からヨガを学ぶと良いのかという観点からお伝えしていきましょう。
(1)まずは日本人の先生から学ぼう
このことに関しては、上述の「わかりやすく教えてくれるスクール」というところでもお話ししましたが、ヨガ講師になるための初期の段階においては、日本語がわかる先生からヨガを学ぶことをお勧めします。
ヨガの指導も大きい意味でティーチングの一部であり、自分が人を教える上での言葉遣いや癖などは日本語を正しく話せる人でないとミスを直せないからです。
さらにはまずは簡潔にヨガを理解し、その真髄をしっかりと把握するとヨガ指導も先に進みやすいので、そういう意味からも言葉の壁がない日本人講師から最初にヨガを学ばれることをお勧めします。
外国人講師には優れたヨガ講師の方が多数おられますが、これらの方から学ぶのは、ある程度ヨガの知識があなたの中に備わってからの方が得策でしょう。
(2)先生の経歴をしっかりと調べよう
ヨガはその教えを文字ではなくて口承で伝えることが伝統です。
それはその教えが大切なものであり、教えるに足る人物であるか先生が吟味した上で伝える秘伝であったからです。
ですから、先生から先生へと伝言ゲームのように教えは伝えられてきています。
伝言ゲームであれば、できるだけ受け継ぐ人の数が少ない方が正しい教えが伝わるわけで、そういう意味ではできるのなら直接、家元から学ぶことが最も正確に学ぶ方法になります。
つまり、先生は教えの大元の家元か、またはその側近が良いということです。
ヨガを教わるときは、その先生と家元との関係の近さを調べると良いでしょう。
あなたの先生と家元との距離が近ければ近いほど、正確で正しい情報が伝わります。
この辺りは、体験会等で先生が話す内容を聞くことで類推できると思います。
わからなければ直接、先生の過去に学んだ系譜を尋ねてみることをお勧めします。
ピラミッド型の会社組織のようなスクールはマニュアルが中心になっているのであまりお勧めできません。
ヨガではテキストに書かれている内容は色々既に間違っていることの方が多いです。
テキストよりも何よりも直接のクラスでの口承が重要です。
(3)ヨガで苦労している人から学ぶとわかりやすい!
ヨガインストラクターというと身体の柔軟性があって、綺麗なモデルさんのような人をイメージするかもしれませんが、その方が必ずしも優れた先生であるかどうかは別に考えた方が良いでしょう。
そもそも小さい頃からバレエや体操を習っていたヨギーは柔軟性に長けているので、どのようなポーズでも簡単にできてしまうことが多いです。
それはヨガをする個人としてはもちろん優れていますが、逆に身体の硬い人の気持ちや身体の使い方がわかっていないケースもあります。
例えば英語を学ぶときに、英語を日常語として話せる米国人から学ぶと良い場合もありますが、日本人の先生から学んだ方が理解しやすいことが多いです。
ここでも同じことが言えます。
別な例で言えば、ヨガの講師はヨガ指導のコーチや監督です。
自分がホームランを打てる必要はないのです。
ですから逆にヨガの講師は幾つになってもヨガを生徒に教えることができるのです。
年配の先生とか、身体の硬い先生とか、一見ヨガに不向きな先生の方がヨガ指導が上手だったりします。
ヨガのポーズをもちろん取れないよりは取れた方が良いですが、できないから指導が下手であるとは限らないことをここでは知っておきましょう。
私の先生の多くの方が男性で身体が固かったり、ヨガのポーズは上手くできなかったりしますが、それらの方は博識で、様々な人生経験をもっておられます。
ヨガの経験や身体能力も重要ではありますが、それだけで判断しないように、その講師のプロフィール全体を意識する姿勢が重要ですね。
(4)先生との相性、好き嫌いで判断しない方が良い
スクールや先生選びは自分の主治医の選定に似ています。
要は病気を直してもらえるかどうかです。
優しそうで人間性が良くても、医学の知識がなくて、病気を治せなくては困りますよね。
怖そうで、自分には不得意なタイプの先生でも名医であればそれにしたがうことが大切です。
ヨガもある意味では医学の一部だからです。
ただし、あなたがスピリットなヨガを目指すのであれば、ある意味科学や理屈は関係ない部分もあります。
楽しみのヨガや癒しを求めるのであれば好き嫌い、自分との相性で先生を決めることは勿論、悪いことではありません。
5.Where 資格の有る無しやその種類を見極めよう
ヨガはそもそも無資格で教えられるものです。
ですから、教える気構えができていればいつでも誰でも教えることができます。
資格をもっていてもいい加減なスクールや、間違った内容を学んだ結果の資格であれば、それは意味をなしません。
そういう意味ではヨガの資格は正直、自分の安心材料とプロフィール上の見栄えみたいなものです。
場合によってはヨガスタジオ就職等でのメリットになる場合もあるかもしれませんが、資格の意義よりもその人が誰から何を学んできたかの方が重要だと私は思っています。
実際に全米ヨガアライアンスRYT200取得の先生をオーディションすることがありますが、正直、ほとんど先生として採用したことがありません。
私の先生の多くがヨガにおいてはRYTなどの無資格であり、自分だけのスタイルで自分のスクールの資格を発行していたりするケースがあります。
その資格も私としてはあってもなくても良いのですが、先生を判断するときは、やはりその先生を指導した先生が誰なのか、どこのスクールを卒業したのかが重要だと思っています。
全米ヨガアライアンスという資格においては、その指導内容は学校によって全く違うと言っても過言ではありません。
RYT200,300,500などの資格よりも上述の学ぶ「内容」が重要です。
勿論、資格は無いよりはあった方が良いですが、とにかくスクール選びはしっかりと自分自身の目と身体で体験して「目的・内容」で慎重に選ぶようにしましょう。
6.How どのように学ぶか、就学形態について
ヨガインストラクターになるために学習する方法としては大きく3つのスタイルがあります。
・独学スタイル(動画コンテンツの視聴やDVDでの学習)
・Zoomなどオンラインでの対面方式のグループ学習
・ヨガスタジオに決まった日程で通う通学方式
ここで重要になるのは一人で学ぶかグループで学ぶかということです。
ヨガの伝統ではグループで学ぶスタイルが基本です。
このグループのことをサンスクリット語ではKULA(クラ)と言っています。
先生の話している内容は複雑でわからないケースが多かったり、あえて答えを言わずに生徒に考えさせる、自分で気づかせる方式も多いので、先生に聞いても教えてもらえないことが多いのです。
ヨガは「気づき」ですから、教わるというよりも自分で内面から感じることが大切だからです。
どうしても気づけない時には友達や同僚が助けになります。
そういう意味からグループ学習が伝統的にはお勧めです。
オンラインでも最近はオンライン飲み会も普通に行われているように対面ほどではありませんが、ヨガ友作りには貢献しています。
可能であれば学びの友、ヨガ友を作れるグループ学習をお勧めします。
しかし一方で、時間の関係等で独学の方が学びやすいようであれば、拘らずに独学スタイルでも良いでしょう。
ヨガの友人や仲間は、これからの長いヨガの学びの中でどこかで作ることができるものです。
当初のヨガのスクールが全てではないので、ここでもご自身のライフスタイルを重視して選択することをお勧めします。
7.How much 費用に関して
同じものなら授業料とは安い方が良いと思いますが、内容によって、またヨガスクールによってヨガスクールの授業料金は大きく異なります。
通信教育で簡易なものなら数万円のものがあります。
全米ヨガアライアンス200時間でも10万円程度のものから50万円程度のものまでかなりの幅があります。
本国アメリカでは平均30万円程度ですので、業界平均としてはそのぐらいが適正とも言えます。
値段が安くなっている理由は、オンラインの動画視聴の比重が大きくなると実際の講師への講師料が抑えられるから、またはそもそも講師のギャランティーが少ないからだと推測できます。
費用面から考えると、同じ内容なら動画視聴の比重が高い方が値段が抑えられるのでお勧めということになります。
座学等は、結局講師から話を聞くだけなので動画視聴で十分ではないかと思っております。
アーサナの演習も講師からのフィードバックがないなら動画視聴で費用を抑える方が得策ではないでしょうか。
フィードバックが得られる時間だけは双方向の通学、またはオンラインでのクラスというハイブリッドで費用が安いものが見つかればそれが最も効率的だと思います。
あまり安いコースはそれだけ講師からのフィードバックが少ないので、座学的には問題なくても、自分の指導スタイルが正しいかどうがわからずに修了してしまうことが危惧されます。
あくまでバランスになりますが、フィードバック時間が多いスクールを選ぶことをお勧めします。
また通学100%のスクールもありますが、今ほど書いたように、座学等はビデオでも十分なので、30万円以上の学校の場合は、この辺りが自分として納得できるか動画を吟味して判断していただければと思います。
何事も、安いから悪い、高いから良いという簡単なことではないと思われます。
理屈に合う合理的な金額であればそれが正解ではないでしょうか。
費用に関しても何校か比較して、あなたが納得できるものを選ばれると良いと思います。
繰り返しますが、全米ヨガアライアンスコースに関して言うと、各スクールで指導量、内容が大変異なります。
当校のように9種類の科目までお伝えする学校もありますし、1科目、ハタヨガの一部分しか教えない、フィードバックも少ない学校もあります。
金額だけで判断される方は少ないと思いますが、内容と照らし合わせながら選定してくださいね。
いかがだったでしょうか。ヨガスクールはその指導の内容、量等が学校によって大きく異なります。
このブログを参考に、受講前に体験会に参加して、できれば直接指導講師から話を聞いて判断されることをお勧めいたします。
最後になりますが、ハタヨガは身体を使って行うヨガです。
今は講師の指導がいい加減で生徒を怪我させてしまうと、法的に訴えられるリスクも講師サイドにはあります。
医学的、科学的に正しい理論に基づいてアーサナを指導することを学べる学校をまずは選択されることをお勧めいたします。
ではまた。
Ken